腰椎椎間板ヘルニアってなに???
腰には5つの「椎体」と呼ばれる骨があり、
そのそれぞれの間にあるクッションの役割を
持っている
「椎間板」といわれる組織があります。
腰椎椎間板ヘルニアは、その椎間板の一部が、
後方の神経の通り道(脊柱管内や脊柱管外側)に
はみ出すことにより、神経の枝(神経根)を
圧迫する疾患です。
➡椎間板は加齢などによる椎間板の退行性変性や椎間板への力学的負荷により飛び出しやすくなります。
退行性変性
➡椎間板内の水分含有量が減少することでクッション性が減少する。
力学的負荷
➡強い負荷(重量物を持った際や高所から飛び降りるなど)が加わることにより
椎間板の線維輪と呼ばれる場所に亀裂が
入ったり、強い負荷が繰り返し加わることで
変性の原因になることもあります。
腰椎椎間板ヘルニアはどんな症状がでるの??
・腰痛
・可動域制限
・片方の足への放散痛やしびれ、脱力感
・会陰部のしびれ、灼熱感
・膀胱直腸障害
※会陰部のしびれや灼熱感、膀胱直腸障害がでている場合には
即手術となることもあるので注意が必要です。
腰椎椎間板ヘルニアはどんな人に起こりやすいの??
20歳から40歳代の男性に起こりやすいです。
スポーツをしていたり、力仕事で重量物を持つ機会が多いことも背景にあると思われます。
腰椎椎間板ヘルニアはどうやって診断するの??
下肢伸展挙上テスト(SLRテスト)や
大腿神経伸展試験(FNSテスト)で神経痛が誘発されるかどうか、
下肢の感覚が鈍くなっていないかどうか、足の力が弱くなっていないかどうかなどを確認します。
さらにレントゲン(X線)やMRI検査などで確定診断を行います。
レントゲン検査では骨の配列や変形がないのかの確認、椎間板の厚さの確認などは行えますが
実際に椎間板の飛び出しや神経に当たっているのかどうか、腰椎の○○番の神経にどれくらい飛び出したものが
当たっているのかなどは確認できず、
確定診断をすることはできません。
ですのでレントゲンを撮ってヘルニアの
可能性があったとしても確定ではありません。
違った疾患の可能性も考えられますので
確定診断を受けたい方はMRIをお勧めします。
腰椎椎間板ヘルニアはどんな治療をするの??
整形外科では主に
・薬物療法
・神経ブロック
・腰椎コルセット
・物理療法
みっとん鍼灸整骨院では
・手技治療によってヘルニア部分に負担のかかりづらくなるよう調整
・鍼灸治療やハイボルテージ、超音波などの物理療法で手の届かない部分への
アプローチ
腰椎椎間板ヘルニアは予防はどうしたらいい??
腰はもちろんのこと、お尻やもも周りの
筋肉のストレッチを行うこと。
体の後ろ側にある筋肉がかたくなってしまうと、前かがみになった際に腰にかかる負担も増えてしまいます。
まずは、お風呂上りの5分間でもいいのでストレッチを始めてみましょう。
【腰椎椎間板ヘルニアの豆知識】
基本的に腰椎椎間板ヘルニアによって
飛び出してしまった椎間板は
治療をしても飛び出したままです。
しかし、椎間板が飛び出て神経にあたる際に背骨と神経の間にある靭帯を突き破って飛び出した場合は
2~3か月で自然退縮するものもあります。
炎症反応によって強い痛みや神経症状は
出現しますがその炎症反応によって自然退縮したり
体の中にある細胞がその飛び出した
椎間板を不要なものと判断し食べてくれて自然退縮するパターンもあります。