9月1日武久町にみっとん鍼灸整骨院オープン

セカンドオピニオンは大事って話

少し長くなりますが皆さんに損はさせませんので
読んでいただけたら嬉しいです。

先日友人が患者さんを紹介してくれました。

30代女性

症状は足のしびれ、力の入りづらさ

去年の6月頃から原因は不明だが症状が出現。
その後症状が変わらないため近くの整形外科を受診。
レントゲン、MRI撮影で軽度の腰椎すべり症、梨状筋症候群の
診断を受けリハビリを開始。

※腰椎すべり症
→腰椎すべり症とは、腰の背骨(腰椎)が本来の位置から前方または後方にずれて
脊髄や神経根を圧迫する疾患です。

※梨状筋症候群
骨盤の奥にある梨状筋が坐骨神経を圧迫して痛みやしびれを起こす疾患です。


リハビリを約3か月継続したが症状は変わらず
当院に来院されました。

症状や整形外科での診断もお聞きしたうえで

「ん?違う気がする…」

「その病名だとこの症状は辻褄が合わないな…」

そう思って再度別の整形外科の受診もすすめましたが
患者さんの事情もありすぐには難しい状況。

しかし施術を色々行いましたが症状の軽減は無く
いよいよ受診を本格的に考えてもらい
紹介状を作成したうえで脊髄脊椎外科という
背骨の専門医の先生を受診してもらうことにしました。

受診結果は

【多発性硬化症】疑い

簡単に説明すると
自己免疫で神経の膜が壊れ、脳や脊髄の信号伝達が乱れて多様な神経症状が出る病気。

紹介先の病院から脳神経外科を紹介してもらい
再度詳しい検査を行ったところ
多発性硬化症ではなく

視神経髄膜炎スペクトラム

といった診断でした。

なかなか一般の方はもちろんのこと
柔道整復師、鍼灸師でも聞きなれない病名だと思いますが

免疫の異常で視神経や脊髄に炎症が起き、視力低下や手足の麻痺・しびれが出る病気です。

この病気は難病指定されており
発見が遅れると失明や歩行障害、自律神経障害など
大変な症状を引き起こします。

完治は今の医学では難しいとされてますが
薬によって症状を抑え込むことができます。

もしあのまま梨状筋症候群として治療を継続して

「なかなか治らないなー」

「まぁMRIでも診断でてるし大丈夫やろ」

みたいな治療をしていたと思うとゾッとします。

この話の中で何が言いたいかというと

題名でもある通りセカンドオピニオンって
大事ですよって話。
また先生方には問診は大事だよってこと。


今回のケースは発見が遅れてしまうと
とんでもないことに繋がってしまう症例です。
患者さんは病院で検査して診断が出ると
自分はその病気、怪我なんだと納得すると思います。
それは仕方ないのかなと。

ただ僕たちはその情報を頭に入れつつ
違う病気、怪我が隠れてないか
見逃されてないかをしっかりチェックすることが大事です。

経験を積んでいると問診をさらっと聞いて
「うん。ヘルニアだね。」
ってその話だけで判断するの?って他の先生の問診を聞いてて疑問に
思った場面が何度もあります。
なのでこの記事を読んでくださった先生には
今一度しっかりとした問診を取っていただく
きっかけになればと思います。

また鍼灸整骨院で診断に繋がったレアなケースですので
少しでも皆様にシェアできたらと思いこの記事を
書かせて頂きました。

また患者さんご本人にも情報を公開させていただき許可を
いただきました。
ご自身が大変な中みんなの役に立つならということで…
本当にありがとうございます。

長くなりましたが最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

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