頚椎椎間板ヘルニアってなに??
首には7つの「椎体」と呼ばれる骨があり、
そのそれぞれの間にあるクッションの役割を持っている
「椎間板」といわれる組織があります。
腰椎椎間板ヘルニアは、その椎間板の一部が、
後方の神経の通り道(脊柱管内や脊柱管外側)に
はみ出すことにより、神経の枝(神経根)を
圧迫する疾患です。
➡椎間板は加齢などによる椎間板の退行性変性や椎間板への力学的負荷により飛び出しやすくなります。
退行性変性
➡椎間板内の水分含有量が減少することでクッション性が減少する。
力学的負荷
➡強い負荷(重量物を持った際や高所から飛び降りるなど)が加わることにより
椎間板の線維輪と呼ばれる場所に亀裂が
入ったり、強い負荷が繰り返し加わることで
変性の原因になることもあります。
頚椎椎間板ヘルニアはどんな症状がでるの??
・後頚部痛、頚部の可動域制限
・片方の上肢への放散痛、しびれ、脱力
・手指のしびれ、巧緻運動障害、四肢の感覚異常、歩行障害
・症状が進行した場合膀胱直腸障害がみられることも
歩行障害や膀胱直腸障害が出現した場合には手術を考慮します。
頚椎椎間板ヘルニアはどんな人に起こりやすい??
30歳代から50歳代の男性に起こりやすく
頚椎椎間板ヘルニアの症状の出現には
椎間板変性の影響が大きく関係しますが
変性が強く進行すると椎間板の内圧が低下し逆に突出しにくくなります。
このため高齢者には比較的まれな疾患とも言えます。
また、原因として遺伝的素因、加齢、喫煙が原因とも言われています。
頚椎椎間板ヘルニアはどうやって診断するの??
首を後方や斜め後方へ反らせる
ジャクソンテスト、スパーリングテストというテスト法で
腕や手に痛み、しびれが出現または症状が増悪するかの確認をします。
その他、手足の感覚や力が弱いこと、手足の腱反射(脚気のようなもの)の異常などで診断します。
レントゲン検査では骨の配列や変形がないのかの確認、椎間板の厚さの確認などは行えますが
実際に椎間板の飛び出しや神経に当たっているのかどうか、頚椎の○○番の神経にどれくらい飛び出したものが
当たっているのかなどは確認できず、確定診断をすることはできません。
ですのでレントゲンを撮ってヘルニアの可能性があったとしても確定ではありません。
違った疾患の可能性も考えられますので確定診断を受けたい方はMRIをお勧めします。
頚椎椎間板ヘルニアはどんな治療をするの??
整形外科では主に
・痛みが強い時期に頸椎カラー装具での安静
・鎮痛消炎剤の服用や、神経ブロックなどでの除痛
・症状に応じて牽引療法を行ったり、運動療法
みっとん鍼灸整骨院では
・手技治療によってヘルニア部分に負担のかかりづらくなるよう調整
・鍼灸治療やハイボルテージ、超音波などの物理療法で手の届かない部分への
アプローチ
頚椎椎間板ヘルニアの予防はどうしたらいい??
まずは姿勢から気を付けていきましょう。
猫背を想像してもらうとわかりやすいのですが、極端に顔が前に出ることで
それを支える首にかなりの負担が
かかります。
また負担を減らすことも重要ですが、
体を支えるための筋力や柔軟性も必要になります。
ひとりひとりの体の柔軟性、筋力は
個人差がありますし、生活スタイルも全く違います。
その方に合った予防対策を心がけていきましょう。
分からないことは何でも気軽にご相談ください。
【頚椎椎間板ヘルニアの豆知識】
基本的には頚椎椎間板ヘルニアの確定診断を行う際はMRI検査を行います。
検査の結果ヘルニアがあり神経を圧迫しているのにも関わらず
自覚症状と神経学的所見と画像所見が一致しないこともあるので注意が必要です。